手紙は、
本の底で待っている。
上段に本、下段に手紙。
読み終えたときに、見つかります。
小学生のとき、母から手紙をもらいました。
母は隣にいました。
口で言えば三秒で済むことを、母は便箋に書いて、封をして、二時間のマジックショーのあいだ、ずっと隠していました。効率で言えば最悪です。
でも僕は、三秒で言えたはずの言葉のほうを、ひとつも覚えていません。覚えているのは、手紙のほうです。
言葉は、
届くまでの時間ごと、届く。
いま、言葉は速すぎます。送れば一秒で届き、既読がつき、返事が来る。便利です。
でも速い言葉には、隠れる場所がありません。「ありがとう」も「ごめん」も、言った瞬間に流れていく。だから近い人ほど、口では言えなくなる。
言えないのではなく、
言う「あと」がない。
手紙を、本の中に隠す。
そこで僕たちは、手紙を本の底に隠すことにしました。読み終えた人の手が、もう一度、箱に伸びるように。
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相手は本を受け取り、帯を読み、本を読みます。最後のページを閉じて、箱に戻そうとしたとき、底が浮きます。そこに、手紙。
読後感、ならぬ、読後便。あとがきのさらに後ろに、あなたのあとがきが届く仕組みです。
帯の見た目
書店で本に巻かれているあの帯を、あなたの言葉で。本の寸法に合わせて原寸で組み、一冊ごとに刷って巻きます。一枚の紙が、表・背・裏と続きます。
読み終わりまで、手のなかにある。
花は数日で枯れ、菓子はその日に消えます。本は、読み終えるまでの数時間ずっと相手の手のなかにあります。贈りものが働いている時間が、いちばん長い。
そして読み終えたときは、心がいちばんやわらかくなっています。手紙を置くのに、これ以上の場所はありません。下段は、そのために空けてあります。
本が手紙を運ぶのではなく、本が手紙の「時間」をつくるのです。
かかる時間と、かかるお金。
もしも、その人が
本を読み終わらなかったら?
それでもいいのです。手紙は箱の底で待っています。一年後でも、十年後でも。
本より長く、あなたより気長に。
こんなときに。
届くまで、四つ。
手紙は、
あなたの手で。
便箋と封筒を、箱に納めてお送りします。届いた箱の下段に、あなたが書いた手紙をそのまま入れてください。
こちらでお預かりも、代筆も、印刷もしません。文字のかたちまで含めて、その人だけに届きます。帯には、いちばん短い一行を。
口では言えない言葉が、
ひとつでもあるなら。
その人に、一冊。
本と手紙を、
二層の箱で贈ります。
Cafunéは、贈る本に帯を巻き、手紙のための便箋と封筒を添えて、二層の箱でお届けするギフトサービスです。個人で運営しています。
二重箱のこと
箱は上下二層に分かれています。上段には帯を巻いた本が納まり、下段は空けたままお届けします。そこへ、あなたが書いた手紙を入れてください。
受け取った人には、下段のことを知らせません。箱をあけたときに見えるのは本だけです。読み終えて戻そうとしたときに、はじめて手紙が見つかります。
本だけを贈ると、読み終わりが贈りものの終わりになります。下段があると、そこからもう一度はじまります。この構造そのものが、Cafunéの商品です。
帯のこと
書店で本に巻かれているあの帯を、あなたの言葉で作ります。本の寸法に合わせて原寸で組み、一冊ごとに刷って巻きます。
長い話は中の手紙に書けます。帯には、いちばん短い一行を。
手紙のこと
便箋と封筒は箱に同梱してお送りします。手紙は、こちらではお預かりしません。代筆も印刷もしません。
読む人が最後に触れるのは、印刷された文字ではなく、あなたの筆跡です。中身を第三者が見ることはありません。
本のこと
本はご注文ごとに仕入れます。書名の検索と寸法の参照には Google ブックスのデータを使っています。
本の代金は実費のままで、上乗せしません。品切れや絶版でご用意できない場合はご連絡し、別の本への変更か全額返金をお選びいただきます。
底にたどり着いたときに、はじめて届くものがある。
贈りものが届くまで、三つ。
贈る一冊を選び、あなたの言葉を帯に刷ります。
どこへお届けしますか。
この一冊で、お間違いないですか。
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